SHIMANO PD-5700
2012年末に購入しておいたシマノのSPD-SLペダル、PD-5700です。
このペダルはシマノのコンポーネント105シリーズのパーツとなっており、
DURA-ACE、ULTEGRAに次ぐ3番目のグレードとなっています。
グレードの話はさておき、今回は「ビンディングペダル」の話でも。
今シーズンからこれをRCS6に取り付け、いよいよビンディングデビューとなりました。
自転車のペダル(正確にはペダルと靴の固定法)には大きく分けて3種類あります。
・フラットペダル…ペダルと靴を固定しない普通のペダル
・トゥークリップ&ストラップ…靴とペダルをクリップとストラップで固定する方式
・ビンディングペダル…靴(専用シューズ)と金具で連結するペダル
咄嗟の際にすぐに足を出せる点で、フラットペダルが最も安全というのは書くまでもないですが、
足を固定するペダルにはそれなりのメリットがあってこういった構造となっている訳です。
そのメリットとはズバリ、「引き脚を使える」という点に尽きます。
足とペダルを固定していない状態では、足を引き上げるとペダルから離れてしまいます。
一方足とペダルを固定していると、ソールの摩擦力が使えないような角度で足を引き上げても
ペダルが追従してくれます。
これは「上方向の運動でも脚力を使える」ということであり、
踏むだけのペダリングから回すペダリングに劇的に変化するということでもある訳です。
さて、現在うちはRCS6にはビンディングペダル、通勤用のGIANT ESCAPE RX3にはトゥークリップ&ストラップを着けています。
一見同じように引き脚を使えるように思えるこの2装備なんですが、実際に使用してみると圧倒的にビンディングペダルのほうがラクということがわかりました。
決定的な差は「ダイレクト感」です。
トゥークリップ&ストラップは靴をペダルに「縛り付けている」ような状態なんですが、つま先を下方向に向けた状態で足を引き上げると、意外とスポッと抜けてしまう感じです。
これに対してビンディングペダルはシューズに取り付けたクリートをペダルのビンディングががっちり噛み込むので、クランク軸に対して直角な動きである限り、つま先がどんな方向を向いていても引き脚のパワーを確実にペダルに伝達してくれます。
この恩恵は登りなどの高トルクをかけたい場面ほど如実に現れますので、峠などに行くとよく実感できるかと思います。
ですがビンディングペダルのデメリット、危険性も忘れてはいけない点でもあります。
かくいううちも、ビンディングデビュー後わずか1ヶ月のうちに、3回も立ちゴケしています。
立ちゴケを起こしたシチュエーションはいずれも同じで、
・発進時
・登り坂
という状況で、地面を蹴った左足をビンディングに固定する前に右にバランスを崩してしまったという感じです。
この状況では右にハンドルを切ってバランスを取ろうとしても勾配のために車体が進まず、ペダルを漕がない限り倒れるしかなくなってしまう訳です。
咄嗟に右足をペダルから外すこともできず、哀れそのまま…といった感じです。
運よく(?)、この状況を起こした時はいずれも山中の林道だったんですが、
自動車の往来のある場所でやったら取り返しがつかないですね、これ。
ビンディングに足が嵌っていなくてもとりあえず漕いで車速を稼ぐというのが唯一の解法だと思うのですが、これが最初はうまくできず…。
便利で効果の非常に高いビンディングペダルですが、それなりの覚悟と練習をした上で使用を開始したほうがいいと思います。
TAGS: RCS6・パーツ・自転車 | 2013/04/30